横向きで寝るのは体にいい?メリット・デメリットと枕の高さの目安
気づけばいつも横向きで寝ている。そういう人は多いはずです。ただ、それが体にいいのか、左右どちらを下にするのが正しいのかまではわからないまま続けている方がほとんどです。この記事では横向き寝で体に起きることを整理し、朝の不調から自分の寝姿勢を見直す方法までを解説します。
横向きで寝ると体はどうなる?

横向きは、体の側面だけで全体重を支える姿勢です。仰向けが背中一面で支えるのに対し、横向きは肩と腰の二点に体重が集まります。楽になる部分と負担がかかる部分がはっきり分かれるのは、このためです。
気道が確保されて呼吸がしやすい
横向きで寝ると、重力の影響で舌が横方向に位置します。そのため喉の奥に落ち込みにくくなり、空気の通り道が確保されやすい状態です。仰向けだと口が開いてしまう人が、横向きでは呼吸が楽だと感じることがあります。
鼻がつまりやすい時期や、飲酒した日に、横向きのほうが眠りやすいと感じることもあるはずです。
※呼吸のしやすさは体格や鼻の通りにも左右されるため、姿勢だけですべてが決まるわけではありません。
下になる肩と腕に体重が集中する
仰向けなら背中全体で体重を分散できますが、横向きは接地面が狭くなります。下になった肩と腕に荷重が集まるため、朝起きたときに肩が重い、腕がだるいという状態になりやすくなります。
集中の度合いは、下になった肩がどれだけ沈み込めるかで決まります。適度に沈めば荷重は広い面へ散り、沈まずに押し返されれば一点に集まったままです。同じ横向きで寝ていても朝の肩の状態に差が出るのは、この沈み込みの差によります。
顔の片側が枕に押し当てられる
横向きでは顔の片側が枕に触れ続けます。同じ側ばかりを下にしていると、その面だけが長い時間押し当てられます。枕カバーの素材によっては、摩擦を気にする人も少なくありません。
とはいえ、一晩中まったく動かないということはほとんどありません。寝返りのたびに向きが変わるため、実際には左右が入れ替わっています。気になるなら、肌ざわりのなめらかなカバーを選ぶ、こまめに洗って清潔に保つといった対応が現実的です。
仰向けと横向き、どちらがいいのか?

正解はどちらか一方に決まっていません。仰向けは体重を背中全体で分散でき、横向きは気道が確保されやすくなります。呼吸のしやすさを重視するなら横向き、肩や腕への負担を避けたいなら仰向けが向きます。どちらを選ぶかは、自分がどちらで困っているか次第です。
そもそも寝姿勢は一晩中同じではありません。眠っているあいだに何度も寝返りを打ち、仰向けと横向きを行き来しているからです。寝入るときは横向きだった人が、朝は仰向けになっていることも珍しくありません。
つまり、どちらか一方に固定しようとすること自体に無理があります。寝入るときに楽な姿勢を選び、あとは体が動くにまかせるのが自然です。
右と左、どちらを下にするといい?

横向き寝について調べると、左右どちらを下にすべきかという話が必ず出てきます。ただ、そこにこだわるよりも先に見るべきことがあります。
どちらがよいかは言い切れない
胃は体の左寄りにあり、出口は右側を向いた形です。この位置関係から、左を下にするとよいという説明を見かけます。反対に、心臓が左寄りにあることを理由として、右を下にすべきだという説明もあります。
ただし体の向きが体調にどう影響するのかは、はっきり言い切れるものではありません。感じ方には個人差があり、同じ向きでも楽な人とそうでない人がいます。特に不調がないのであれば、左右を気にしすぎる必要はありません。楽に眠れる向きが自分にとっての正解です。
左右より、寝返りが打てるかのほうが影響が大きい
向きを固定することよりも、寝返りが打てているかどうかのほうが体への影響は大きくなります。人は一晩に何度も寝返りを打ち、同じ部位への圧迫を防いで血行を促しています。7時間の睡眠で20〜30回が目安です。
左を下にして眠ろうと決めても、寝ているあいだの姿勢は自分では選べません。むしろ向きを固定しようとして体に力が入ると、寝つきが悪くなることもあります。向きを気にするより、寝返りを妨げない枕とマットレスを選ぶほうが確実です。
※胃のもたれや痛みなど、消化器の症状が続く場合は医療機関にご相談ください。

朝の不調から、自分の横向き寝を点検する

横向き寝が自分に合っているかどうかは、朝起きたときの体でわかります。どこに不調が出ているかによって、原因が枕にあるのか寝床にあるのかを切り分けられます。夜の寝心地は主観に左右されますが、朝の状態は毎日確かめられる手がかりです。
肩が痛い・重いなら、枕が低い
枕が低すぎると、横向きになったときに頭が下がります。背骨が肩のところで曲がった状態になり、下になった肩に頭の重さまで乗ります。朝起きたときに肩が痛い、重いと感じるなら、まず枕の高さを疑ってください。
確かめ方は簡単です。今の枕にタオルを一枚たたんで足し、その状態で横向きに寝てみます。それだけで肩が楽になるようなら、高さが足りていなかったということです。タオルの枚数を変えながら、肩の負担が一番少ない厚みを探してみてください。
首の後ろが詰まるなら、枕が高い
反対に枕が高すぎると、首が上に折れた状態になります。頭が前へ押し出され、首の後ろの筋肉が縮んだまま朝を迎えるためです。首の後ろが詰まる、動かしにくいという感覚があるときは、高さを下げると変わることがあります。
高さのある枕を使っている場合は、中身を減らせるタイプかどうかを確認してください。パイプやそば殻のように詰めものを出し入れできる枕なら、少しずつ抜きながら調整できます。調整できない枕であれば、低いものへの買い替えを検討する段階です。
腰が重いなら、脚のねじれを疑う
枕を調整しても腰が重い場合は、脚の位置が原因かもしれません。横向きで上側の脚が前へ落ちると、上半身と下半身のあいだ、腰のあたりでねじれが生まれます。この状態が一晩続けば、朝には重さとして残ったままです。
対処はその場でできます。両膝のあいだにクッションや丸めたタオルをはさむと、上下の脚の高さがそろって骨盤の傾きが安定します。厚みの目安は、はさんだときに上側の脚が水平に近くなるくらいです。薄すぎると効果がなく、厚すぎると脚が開いて落ち着きません。
※しびれが出る場合や痛みが続く場合は、寝具だけが原因とは限りません。医療機関にご相談ください。
横向き寝に合う枕の高さ

横向き寝の要になるのは枕の高さです。目安の数値と自分で確認する方法を押さえておけば、売り場でも自宅でも判断できます。
耳・肩・腰が一直線になるか
横向きで寝たときに、耳・肩・腰が一直線になる高さが理想です。目安は約4〜10cmで、仰向けの約1〜6cmより高くなります。横向きのほうが高さを必要とするのは、肩の厚みのぶんだけ頭の位置が床から離れるためです。
この姿勢は自分では見えません。家族に横から見てもらうか、スマートフォンで撮ってもらうと確認できます。頭が下がっていれば低すぎ、あごが引けて首が折れていれば高すぎです。判断に迷ったら、耳の位置と肩の先、腰骨の3点を線で結んでみてください。
関連記事:枕の高さの決め方は?姿勢別の目安と調節方法を解説|日本橋西川
肩幅が広い人はやや高めが合う
横向きになると、首から肩までの距離が高さとして必要になります。肩幅が広い人ほどこの距離が大きくなるため、やや高めの枕が合います。同じ枕でも合う人と合わない人が出るのは、この差が理由です。
体格に加えて、マットレスの硬さでも必要な高さは変わります。柔らかいマットレスは肩が沈むぶん、枕は低めでかまいません。硬いマットレスでは肩が沈まないため、そのぶん枕に高さが要ります。枕だけを買い替えても合わない場合は、寝床側との組み合わせを見直す必要があります。
横向きの姿勢が崩れるときの対処

高さを合わせても、寝ているあいだに姿勢は崩れがちです。体の前後に支えを足すと、横向きのまま安定しやすくなります。
抱き枕やクッションで姿勢を支える
体の前に抱き枕を置くと、腕と脚の置き場が決まります。上側の腕を乗せられるぶん、下の肩へ落ちる重さが減るのが利点です。先ほどの膝にはさむ厚みも、長さのある抱き枕なら1本で兼ねられます。腕と脚の両方が支えられると、体の前面が安定します。
いきなり専用のものを買う必要はありません。クッションや丸めたタオル、使っていない毛布でも代用できます。まずは手元にあるもので数日試し、朝の状態が変わるようなら専用のものを検討すると失敗が少なくなります。
仰向けに戻ってしまうなら、背中側に支えを置く
横向きで寝たいのに仰向けに戻ってしまう場合は、背中側にクッションを置くと戻りにくくなります。体の前だけでなく後ろにも支えがあると、寝返りの途中で止まりやすくなるからです。いびきが気になる人が横向きを保ちたいときにも使える方法です。
ただし、支えで完全に固定してしまうと寝返り自体を妨げます。仰向けに戻る勢いをやわらげる程度にとどめ、体が動く余地は残しておいてください。
※いびきの原因は寝姿勢だけではなく、横向きで寝れば必ず改善するとは言い切れません。いびきや睡眠中の呼吸が続けて気になる場合は、医療機関にご相談ください。
日本橋西川のおすすめ横向き枕
ここまで見てきた高さと寝返りのしやすさを、はじめから横向き寝に合わせて設計した枕があります。日本橋西川で取り扱っているおすすめの1点を紹介します。
もっと横楽寝〔医師がすすめる健康枕〕

横向き寝の姿勢と寝返りを細かく研究して開発された枕です。両サイドを高くし、丸形の独立キルトを入れることで、横向きになったときに頭部が安定します。中央は凹型になっているため、寝返りで仰向けに戻っても対応できます。
詰めものはポリエチレンパイプで、耳が当たる部分にはイヤーフィット構造を採用しています。大きさは55×35cmで、高めと低めの2タイプから選択可能です。
自分の体格と今の寝具に合う高さで迷われる場合は、店頭までお気軽にお問い合わせください。

※首や肩の痛み、しびれ、いびき、睡眠中の呼吸に関する症状が続く場合や、日常生活に支障がある場合は、医療機関にご相談ください。
※記事の中で紹介されている、製品や素材のすべては、日本橋西川ではお取り扱いしておりません。詳しくは店頭までお問い合わせください。
※掲載写真はすべてイメージです。